海の宝石「ウミウシ」と磯の生き物を楽しむ観察ツアー
9月17日と18日に開催された「見て・さわって・感じて!ウミウシ王国in越前町2022」に参加してきました。
開催場所はダイビングセンターのECHIZEN LOG。
目の前に越前海岸が広がる絶好のウミウシスポットです。
当日は多くの人が集まり、ウミウシを色んなイベントで楽しんでいました。
私は子どもたちと「ウミウシ磯観察ツアー」に参加しました。
ウミウシとは?
ウミウシは巻貝の仲間です。
ウミウシの祖先は貝殻がありましたが、今は背負っていません。
頭に2本の触角があります。
この触角が牛のツノのように見えることが名前の由来です。
ウミウシはそのカラフルな見た目から「海の宝石」とも呼ばれています。
ウミウシのきれいな色は他の生き物に食べられないためのもの。
毒のある食べ物を食べて毒を体に蓄えているウミウシ。
派手な体の色で「自分たちはおいしくない」とアピールしているそうです。
なぜ越前海岸でウミウシ?
ウミウシの種類は世界で5,000種類以上。
日本近海だけでも1,000種類ほどがいます。
そのうち約300種類ほどが越前海岸で見られるそうです。
そのため、越前海岸は研究者やダイバーから「日本有数のウミウシポイント」として知られていたそうです。
公式ウミウシガイドブックによると、世界有数のウミウシ研究者である馬場博士も越前に足を運んでいたそうです。
越前海岸で発見されたウミウシや越前海岸の地名にちなんだ名前を持つウミウシも紹介されています。
ガイドブックの表紙のデザインになっている「クリヤイロウミウシ」ものっています。
ウミウシ磯観察ツアー
今回のウミウシ王国では5つのイベントが開催されていました。
その中の一つ、「ウミウシ磯観察ツアー」に参加して、磯の様々な生き物を見てきました。
ECHIZEN LOGに集合して、近くの磯まで歩いて出発です。
9月の半ばですが、とても暑くて海に入るには絶好のタイミングでした。
まずはウミウシと同じ貝の仲間を探します。
見つけたのは1番小さな貝、アラレタマキビガイとヨメガカサガイ。
どちらもよく見たことのある貝です。
アラレタマキビガイは魚に食べられないように水から逃げてきます。
海と陸の境界、波がかかるところで見られる貝です。
アラレタマキビガイを水に入れるとどうなるかという実験。
結果は見事にバケツから飛び出ていました。
水に入ると食べられると思ってしまうそうです。
ヨメガカサガイはぬるぬるした藻類を食べる貝。
普段は岩屋コンクリートにぴったり張り付いています。
ヨメガカサガイの上に肉食のレイシガイをのせると逃げようと動き出しました。
じっとしている姿しか見ない貝のいつもと違う様子にびっくり。
貝について学んだら海に入って生き物探し。
参加した小学生がスタッフさんと生き物を見つけてくれました。
最後のまとめの時間では、見つけた生き物を先生がたっぷり解説してくれました。
磯で見つけた生き物たち
クモヒトデ。
魚のいない暗いところが好きなので石の下にいます。
食べられても再生するそうです。
ヒトデ。
ヒトデの目は体の先に1つずつ。
体の中はすべて胃袋で、固い肉食貝やウニを食べるのに胃袋を出して食べます。
ガンガゼ。
毒のあるウニの赤ちゃん。
カイメン。
カイメンはウミウシのえさでとってもまずいそうです。
アメフラシ。
サザエ。
サザエの足は2つ。
アメフラシやウミウシは1つなので巻貝によっても違います。
イソガニ。
個のかには寄生虫が住んでいました。
アゴハゼ。
おなかに吸盤がある手を下に入れるとくっつきます。
アオウミウシ。
午前の回で見つけたそうです。
金色ウミウシ。
近くでダイバーさんが見つけてくれました。
ウミウシだらけの1日
身近な越前海岸で色鮮やかなウミウシを見つけることができて驚きました。
とてもきれいなウミウシは見ていて飽きません。
よく見ると小さな目がとてもかわいいですよ。
最後に観察記録を書いて磯ツアーはおしまい。
会場には他にもウミウシのフィギュアの展示やキャラクター投票も。
大きなウミウシのモニュメントでは記念撮影も撮りました。
小さいけど魅力たっぷりのウミウシ。
これから越前海岸を盛り上げていってほしいです。
またウミウシ王国が開催されるのが楽しみです。