本格!学芸員体験♪「織田信長とゆかりの戦国武将の古文書を研究しよう!」
2024年8月24日 織田文化歴史館において、「本格!学芸員体験♪織田信長とゆかりの戦国武将の古文書を研究しよう!」というイベントに参加してきました。
何を隠そう、歴史好きだった高校生の頃、学芸員に憧れていたというのはここだけの話(苦笑)
学芸員って、どんな仕事なのだろうと興味深々で参加しました。
学芸員志望という女の子も参加していましたよ。
今回、ご案内くださったのは、織田文化歴史館の学芸員、村上雅紀さんと小辻陽子さん。
まずは、小辻さんから学芸員はどんな大学に進めばなれるか、どのような仕事をされているかなどの話を聞きました。
学芸員は、博物館法に基づいて博物館に勤務する専門職員です。博物館の資料の収集、保管、展示、調査、研究、広報活動をされる方です。
越前町で言うと、織田文化歴史館、かにミュージアム、水仙ランド、プラントピア、越前陶芸村などに学芸員がいて、越前町の歴史、地理、文化、動植物などについて、調査、研究されています。
今回は、越前国丹生郡田中(朝日)が発祥とされる「幸若舞」関連の古文書を実際に見せてもらいました。
幸若舞は、中世を代表する芸能で鎌倉時代末期に興った曲舞を源流とし、室町時代に桃井直詮によって創始されました。
長編の軍記物語や伝説を題材にした幸若舞は、織田信長や豊臣秀吉、毛利元就などの名立たる武将に愛好されました。
桶狭間の戦の出陣前に信長が舞った「敦盛」が有名です。
今回、見せてもらった古文書は、織田信長の朱印状(朱印が押された公的文書)や豊臣秀吉や丹羽長秀が幸若小八郎に送った朱印状など数点です。
まず、コピーを元に書いてあることを読み解いて、原稿用紙に書いていったのですが、文字が解読出来ず、何が書いてあるのかさっぱり分からなかったです。
その後、実物の古文書を見せてもらいました。
茶色いいかにも古そうな文書、手袋をはめて触らせてもらえました。
一つ一つの文書を村上さんたちが解説して下さいます。
どの文書も、幸若家が時の権力者に大事にされていたことが分かるものばかりです。
書いた人の癖もあるし、今の字とは違うもの多いので、こういった文書を読み解くことはとても大変なことが分かりました。
古文書を読み解くことで、何百年も前の歴史を紐解くことが出来、もしかしたら、あっと驚く発見もあるのかもと思うと、学芸員という仕事は、とても遣り甲斐があり、探求心を刺激してくれるものだと思いました。
織田文化歴史館
福井県丹生郡越前町織田153-1-8
電話 0778-36-2288
定休日 月曜、年末年始、祝祭日の翌日
入館料100円
少し前ですが、福井県立図書館で「福井県発掘調査報告会」がありました。菱田百花学芸員さんが、「杉の花遺跡」の発掘調査について発表されました。
杉の花遺跡は、劔神社の境内にあり、2023年6月~12月にかけて社務所跡を発掘調査されていました。
実際に発掘している様子を何度か見ていて、どんなものが発見されたのかと、興味深々で発表を聴かせてもらいました。
12世紀後半を中心に8世紀(奈良時代)~近代に掛けての遺構が発掘されました。
溝状遺構(排水溝?)や礎石建物(柱を支える石がある建物)の遺構、須恵器、陶磁器、鉄製品、玉製品等が出土したそうです。
鉄板には穀物の跡も見受けられたそうで、この地でどんな宗教儀式が行われていたのか興味が沸きます。
現在、杉の花遺跡には、新しい社務所の建設が行われています。
杉の花遺跡(劔神社境内)
福井県丹生郡越前町織田113-1
学芸員体験と発掘の調査報告をお聞きして、学芸員さんの仕事は、大変そうですが、歴史を紐解き、昔の越前町の人々や町や寺社がどのようだったのか知ることができる、素敵なお仕事だということが分かりました。
古文書の会の後、織田文化歴史館を見学、「謎解きクイズラリー」に答えて、国宝の梵鐘のポストカードをもらいました。
体験会の後、すぐ近くの「和麗」でこのイベント限定の和麗特製織田家かき氷を食べてきました。
織田家の家紋入りの旗とポッキーで作った剣、メロンと白玉がのっていて、花火がなんとも華やかです。
冷たーいかき氷で暑さも吹き飛びました。
和麗AERA
福井県丹生郡越前町織田98-1
0778-36-0022
定休日 月曜、火曜
本物の古文書を見て、触って、解説してもらえる、なかなか出来ない経験をさせてもらいました。