お釈迦様の遺徳を偲ぶ涅槃会と涅槃団子

涅槃会
お釈迦様が入滅された旧暦2月15日に行われる法要。
現在は、新暦の3月15日に行われるところもあります。
雪んこ餅さんでは、この時期に涅槃団子が作られ、miyazakiおもいでなfarmなどで販売しています。
涅槃団子作りを見学させていただきました。
地元の(有)陶芸の里農産組合で作られたうるち米を蒸します。
蒸した米は、まず機械でつぶしていきます。
その後、塩と色粉を入れ、大きな餅つき機で搗いていきます。
5色の餅が出来あがると、それぞれを薄く延ばしていき、
重ね合わせてから、棒状に伸ばします。
こちらの「おみみ」はお釈迦様の耳の形にするために、竹の細い棒二本で形作られます。
作る人によって、色の出方も様々。
翌日、乾いたものを薄く切っていきます。
優しい塩味がついているので、オーブントースターなどで軽く焼いただけで美味しく食べることが出来ます。
涅槃団子は毎年お彼岸の頃まで販売されるそうです。
雪んこ餅さんでは、その他にも様々なお餅が作られています。
丸もち・・・まるく丸めた餅。福井では丸餅が主流。
おぼろ餅・・・もち米とうるち米を混ぜた餅
とぼ餅・・・豆や昆布などを混ぜて棒状に伸ばし、1cm幅くらいに切った餅
かき餅・・・棒状にに固めた餅を薄く切って乾燥した餅、揚げたり、焼いたりする。
工房で干していた餅は、
揚げられて素朴で美味しいあられやかきもちになります。
近年、パッケージがかわいく、いろんな味の餅を楽しめると人気なのが「ぷくっ!」
カラフルで小さな餅が3個ずつ入っていて、ちょっとしたギフトにも喜ばれます。
カレーやエビなど、ほんのりと味がついているのと、カラフルな色がかわいい楽しく食べられるお餅です。
雪んこ餅さんの餅は、(有)陶芸の里農産組合で作られたもち米を使って作られています。
涅槃団子は2月~3月だけですが、丸餅やかき餅は年間通して、miyazakiおもいでなfarmさんや県内の直売所などで販売されています。
雪んこ餅
福井県丹生郡越前町4-2-1
電話0778-32-2111
miyazakiおもいでなfarm
福井県丹生郡越前町樫津2-63
電話0778-32-3545
定休日 火曜日
営業時間 9時~18時
土日 9時~17時
朝日観音福通寺
朝日観音福通寺は、奈良時代に泰澄大師によって開かれたとされる真言宗のお寺です。
福通寺の涅槃団子作り、今年は一般の方と一緒に行われました。
我が家のお寺では涅槃団子を作る風習がないので、興味津々で私も参加してきました。
福井のお寺は薄く切った涅槃団子が多いのですが、こちらのは球体をしていておまるとも呼ばれます。
米粉を捏ねたものを蒸して、塩と色粉を入れて搗き、温かいうちに手で丸めていきます。
お釈迦様の舎利(遺骨)が5色に輝いたとされることから、白、黄、赤、青、緑に着色して作ります。
涅槃団子は、無病息災や魔除けの効果があるとも言われ、食べる以外に、お守りとして持つ人もいるそうです。
福通寺さんでは3月15日に涅槃図が掲げられ、涅槃団子をお供えして涅槃会の法要が行われます。
※以下の写真は 朝日観音福通寺ご住職 藤川明宏さんのご提供
涅槃団子を作ったときに、ご住職の藤川さんが涅槃図の解説をしてくださいました。
沙羅双樹の花が咲く中(4本は緑葉、4本は枯れています)亡くなられたお釈迦様が中央に横たわられています。
頭を北側にお顔は西を向き、右腕は頭の下に入れられています。
右上には、お釈迦様をお産みになって7日後に亡くなられたというお母さまが涅槃に入られるお釈迦様を助けようと駆けつけられています。
嘆き悲しむ多くの人々、象や獅子、虎、鳥、虫などの多くの動物たちも描かれています。
解説していただいたことで、涅槃会に描かれている様々なことを知ることが出来ました。
朝日観音福通寺
福井県丹生郡越前町朝日7-61
0778-34-0621