田んぼアートin樫津2022
夏がやってきました。
今年は6月末に梅雨明けし、早くも暑さが身に堪えます。
春に植えた田んぼの稲もすくすくと育ち、越前町でも、あちらこちらで、緑色の稲穂が風に揺れて目にも鮮やかです。
宮崎地区樫津の田んぼアートが見頃を迎えています。
広い田んぼをキャンバスに、いろんな色の稲を植えて、絵を描いていきます。
全国的にも様々な地域で行われており、2017年には、ここ越前町で「田んぼアートサミット」が開催されました。
田んぼアートin樫津は今年で15年目を迎えました。
樫津の田んぼアートの絵柄は、毎年干支にちなんだものが描かれます。
宮崎小学校と宮崎中学校の生徒さんたちに原案を募り、選ばれた絵を元に、地元の水墨画家の方が田んぼに描く絵を起こされるそうです。
今年のテーマは白虎と竹
応募の126点から越前中学校3年の木原さんの絵が選ばれました。
絵の中に書かれている笑門来福は、「笑顔が絶えない家庭には自然と幸せがやってくる」という意味があります。
鋭い眼光で四方を睨む虎は、昔から「八方睨みの虎」と呼ばれ、
魔除けや厄除けとして描かれてきました。
白虎は、インドでは神の化身、中国では伝説の神獣四神のひとつとして、縁起が良いとされてきたそうです。
とてもめでたい運気アップの素晴らしい絵柄だということが分かります。
稲で描かれているとは思えないほど、睨みを利かせた勇猛な白虎が今にも飛び出してきそうです。
田んぼアートin樫津は、地域の皆さんを中心に毎年5月に田植えをしています。
今年は、新型コロナウイルス感染防止のため、樫津地区の住民と陶部グリーンファームさん限定で、5月15日に田植えが行われました。
苗は全部で6色
べにあそび(赤)きだいこく(黄)あかねあそび(橙)ゆきあそび(白)むらさき(紫)あきさかり(緑)
「あそび」と名前の付く3種類は、青森県農林総業研究所から種を購入し育苗します。
「きだいこく」と「むらさき」は秋に種取りをして翌年の春に育苗します。
「あきさかり」は福井うまれの比較的新しいお米。コシヒカリの系統をくみ、もっちりと粘り気があり、あっさりとした甘みがある美味しいお米です。
葉の色は様々ですが、米の色は白いうるち米がほとんどです。
むらさきは、もち米なので、お餅をついて正月の地区総会で配られるそうです。
田植えの前日に図柄を田んぼに写し、紐や棒で区切って苗を植える場所を決めておきます。
当日は、実行委員の人が 首から図案を下げながら、植える色と場所を間違えないように確認して、植える指示をしていきます。
田んぼアートは、手前の展望台から観ることを想定して、観る場所から綺麗に見えるように遠近を微妙に調整しながら植えられているそうです。
紙に書くのも難しい絵を、田んぼに正確に書き写すなんて、すごいです。
この日は、50名近くが集まり、手植えで植えていました。
実は、私も7年前に田んぼアートの田植えに参加したことがあるのですが、細かく分けられた植える場所を田んぼの土に足を取られながら植えるのは、なかなか大変でした。
田植えをした日は、ほとんど見えなかったが絵が、約1ヵ月半で、徐々に表れていきます。
7月初旬の現在、鮮やかに白虎と竹の姿が浮かび上がりました。
この田んぼアートは、宮崎中学校のグランド奥の展望台から観ることが出来ます。
展望台は、樫津の方たちが花を植えて整備し、木彫りの動物たちが田んぼアートを見守っています。
田んぼアートの場所は、少しわかりにくいのですが、宮崎地区のあちこちに案内板があります。
中学校の授業の邪魔にならないように、そっと展望台登り口から登ってご覧ください。
田んぼアートのすぐ側には、水が湧き出ている馬清水があります。
昔、お殿様の亡くなった馬を埋めたところから水が湧き出てきたそうです。
池の真ん中には石像が祀られ、側の農業用水では、大きな鯉も泳いでいて、涼やかです。
樫津地区には、miyazakiおもいでなfarmがあります。
今からの季節は「ニュースイートコーン」や「ニューピーマン」などの地場野菜や加工品を購入出来たり、隣の農家レストランで食事も楽しめます。
田んぼアートを楽しんだ後に、ぜひお立ち寄りください。
田んぼアートin樫津
丹生郡越前町樫津20