越前がにとは?

越前がにの特徴

最高級品種のズワイガニ
カニの中の王様「越前がに」

「越前がに」とは、福井県の漁港に水揚げされる雄のズワイガニのことです。
山陰地方では『松葉ガニ』、石川県では『加能ガニ』などとも呼ばれ、水揚げされる漁港によってブランド名を付けてブランド化に取り組んでいます。

同じズワイガニですが、漁場の環境により食味が異なり、中でも「越前がに」は好漁場に恵まれていることから、日本で最も古くからカニ漁が始まったとされ、その品質も甘くひきしまった肉質で、ズワイガニの中でもトップブランドの最高級品種として知られています。

ブランドマークの入った黄色いタグ付きのカニが「越前がに」の証で、越前漁港を筆頭に、三国港・敦賀港・小浜港などが越前がにの水揚げ港となっており、福井県随一の水揚げを誇る越前町は、まさに本場の町で知られています。

福井県の漁港に水揚げされるズワイガニは
雄=越前がに、雌=せいこがに

越前におけるズワイガニ漁の歴史は国内で最も古いといわれ、「越前がに」という名称が出てくる最も古い記録は、1511年、室町時代に京都に住んでいた三条西実隆の日記に「越前蟹」という表現で見ることができます。この頃、もうすでに越前の国(現在の福井県)ではズワイガニが漁獲され、京都にも運ばれていたことが推測されます。

全国で唯一の皇室献上ガニでもあり、その歴史は古く、明治43年12月に越前町(旧四ヶ浦町)で獲れた越前がにを皇室に献上したという記録が残っています。

これが“越前がに”

越前がにの証である黄色いタグがつけられるカニは、オスのズワイガニのみです。立派な大きい甲羅に、長い脚、大きな爪。その威風堂々たる姿はまさに王者の貫録です。
その中身には、繊細で甘みがある身がぎっしりと詰まり、甲羅の中には、濃厚なコクがあるカニ味噌がたっぷりと入っています。

越前がにの特徴

黄色いタグ

黄色いタグは、越前がにを証明するタグです。越前町が全国に先駆けて1997年からカニにタグを取り付けるブランド化を行いました。
2007年からはメスのセイコガニにも黄色いタグをつけるようになりました。
2018年からは地理的表示保護制度を表す『GI』マーク付きに変更されました。

黒いツブツブ

この黒いツブツブは、カニビルの卵で、これが多くついているカニは、脱皮してから長い時間がたち身が詰まっており、エサが豊富な良質の生息場所にいて立派においしく育った証拠です。

立派な爪

脱皮を繰り返すと、爪が大きくなり、長い年月をかけて成長した立派な越前がにの証です。

長い脚

細くて長い脚には身がぎっしりと詰まっているのですが、その身にはたくさんの旨み成分が含まれているので、繊細かつほのかな甘みを感じることが出来て食べ応えも抜群です。

日本地理的表示GIマークロゴ

GIマークとは?

2018年9月27日越前町産の「越前がに」が農林水産省が進めている「地理的表示保護制度(GI)」に追加登録されました。「GI」は農林水産省が進めている、各地域ならではの環境や伝統などの特徴をもつ地域産品を守り伝えるための制度で、越前がには69品目の登録で、福井県では6品目、またカニの中では全国初となります。タグ付きブランドガニの祖であり、唯一の皇室献上ガニである「越前がに」に、新しく国の"お墨付き"が付くこととなります。

越前がに 極

厳選“極”ブランド

越前がに 極

全水揚量の約0.05%のみ
厳選された極大サイズ

2015年シーズンより登場した新ブランド「極」は、甲羅幅14.5cm以上、重さ1.5kg以上(水揚げ時)、爪の幅3cm以上の極大サイズのオスのズワイガニで、さらに競り人や仲買人などの同意を得ないと認められたズワイガニのみが選定されます。
越前がに「極」は、全水揚量の約0.05%のみが該当するといわれ、1シーズンで約500匹に満たないといわれています。

最高値46万円で競り落とされた極ガニ

2015年11月6日に越前漁港で行われた初競りでは、一匹10万8千円の最高値がつきました。また、極ブランド3年目となる2017年11月6日の初競りでは、1匹46万円の最高値で落札され、ズワイガニの最高級ブランドである「越前がに」を、さらに"極める"ブランドとなして名実ともに定着しました。

越前町限定 越前焼「極」タグ

越前町限定 越前焼「極」タグ

専用の越前焼で出来た「極」を証明するメダルは、越前がにの本場・越前町で揚げられ、独自の厳しい基準を満たしたことを証明しています。

通がはまる “せいこがに”

オスのズワイガニ「越前がに」に対し、メスは「せいこがに」と呼ばれ、家庭から食通にまで人気があります。大きさは雄がにの3分の1ほどと小ぶりですが、小さな殻の中には、グルメを唸らせるカニ味噌がぎっしりと詰まっています。腹をめくると現れる鮮やかな朱色の内子(うちこ)である卵巣は、「赤いダイヤ」ともと呼ばれる至高の一品です。また、腹に抱えた外子(そとこ)である受精卵は、ツブツブの食感が楽しめます。

お値段も比較的リーズナブルで、特に福井県民に親しまれていますが、資源保護のため漁期は11月6日~12月31日までの2ヶ月となっています。

せいこがに
せいこがに用GIマーク付きタグ
せいこがに用GIマーク付きタグ
プチプチとした外子
プチプチとした外子

手頃でみずみずしい “水がに”

越前ではズボガニとも呼ばれて親しまれている水ガニは、脱皮して間もない、まだ甲羅が柔らかいズワイガニのことです。
水分が多く、殻から身が"ズボッ"と抜けることから、親しみを込めてズボガニと呼ばれています。
食べやすくみずみずしい味わいは、こちらの方が好きだという人もいるほどです。価格も手頃で、地元では家庭の味として親しまれています。身が傷みやすく保存がきかないため、一般流通はほとんどしておらず、まさに地元越前でこそ食べられる逸品です。

水がに

越前がにの
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